令和2年3月8日(日)、開催予定の能登和倉万葉の里マラソン2020は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため開催中止となりました。
平成30年3月11日(日)、七尾市和倉温泉周辺で「能登和倉万葉の里マラソン2018」が開催され、全国から集まった6,461名のランナーが健脚を競い合いました。本会から「サポート接骨石川・赤十字奉仕団」として33名の会員が参加しケアサポートを行いました。石川県では、その他にも金沢マラソン、加賀温泉郷マラソンなどのマラソン大会が開催されますが、どの大会にもサポート活動を行っており、選手の皆さんにたいへん喜んで頂いています。
例年通りケアブースが設営された和倉観光会館2階ホールには、朝の7時から活動を開始し、テーピング、ストレッチなどのコンディショニングを行いました。用意された15台のベッドで、10時のフルマラソンのスタート前には200人程度のケアを行いました。12時には10キロを走ったランナーが、午後2時にはフルマラソンを完走した選手が次々とブースを訪れ、午後5時までに535名のケアを行いました。
本年ケアを希望される選手の皆さんにお願いしたことは、ゴール後のケアを受ける場合には、体温の低下を防ぐためや衛生面、ケアのし易さを考慮して、濡れた衣服を脱いで着替えてから来場して頂くことです。このことで、よりスムーズに運営が出来たと感じています。
また、サポートメンバーが熟練してきたために、アイシングの適不適を速やかに判断することで、それを多用しなくなったことがベッドの占有時間の短縮に繋がり、個々のケアにかかる時間の短縮が出来たと思われます。
当日は、日中の気温が10度近くになり荒天にはならないとの予報でしたが、早朝の気温はマイナス1度。徐々に気温が上昇したものの、途中で小雨が降りゴールした選手は口々に「寒かった」「冷たい向かい風がつらかった」と能登の海風の冷たさがよほど身にしみたようでした。低体温症となり、その対応として湯たんぽを使用し毛布で身体を包み、塩分や水分を取って頂くことで容易に軽減していく選手ばかりで、多くの低体温症を発症した選手の対応に追われた過去の大会と比較すると軽症の方ばかりで、私たちも胸をなで下ろしています。
サポートを受けた選手の方々はもちろん、主催者や関係者、関係団体の皆さんからもたくさんの感謝や励ましのお言葉をいただきました。この大会の開催を通じて、能登の豊かな自然や景観、食と文化を堪能して頂き、能登のやさしい風土が、そして私たちの活動が選手の皆さまから発信され、地域の発展となるよう心から祈念しております。
ご協力ありがとうございました。
平成29年3月12日(日)、七尾市で「能登和倉万葉の里マラソン2017」が開催されました。主催者からの要請を受け、本会から「サポート接骨石川・赤十字奉仕団」として能登支部や各支部より43名の会員がボランティアに集合し、さらに北信越柔整専門学校の講師8名がグリーンのポロシャツで参加しケアサポート活動を行いました。
現在、各地でフルマラソンの大会が開催されていますが、「能登和倉万葉の里マラソン」は「スタート前からケアを受けられる大会」として口コミやSNSで知られているそうで、サポートブースが設営された和倉観光会館2階ホールには、スタートの3時間以上前の6時50分には何人ものランナーが並び、ただちにブースでテーピング、ストレッチなどのコンディショニングが始まりました。今年はベッドの数を昨年までより4台増やして17台とし、室内に入りきらないものは廊下に応急ブースを作り、より多くのランナーのケアが出来るようにしました。
最近はテーピングを希望するランナーも多く、マラソン準備研修会で勉強したテーピングを実施したところ、「これまで自己流で巻いていたテーピングと違い、足に負担のかからなくなって楽に走れた」と大変喜ばれ、わざわざお礼を言いにケアブースまで来てくれるランナーが何人もおられました。
午後からは風が冷たくなり、急速にランナーの体温を奪ったため、救護テントから「動けなくなった選手がいるから来てほしい」と要請があり、ゴール横のテントに6人で駆けつけ、テント内でケアを行っていると、今度は救護室から「こっちでも一人動けなくなった」とまた連絡があり、すぐに二手に分かれて教護室へ向かうなどサポートブースだけでなく、会場のあちこちでケアサポート活動を行いました。
今年で9回目を迎えたケアサポートは、受付を開始した午前7時から受付を終了した午後5時までに564名のランナーにケアを行いました。サポートを受けた選手はもちろん、主催者や関係者、関係団体の皆さんからもたくさんの感謝の言葉をいただき、本会のケアサポートが喜ばれていることを実感できました。
受付終了後、堂本義邦副会長が参加者の労を労った後「能登地震から4年目の3月11日、東日本大震災が発生し、その直後に第2回の能登和倉万葉の里マラソンが開催されました。あれから6年が過ぎましたが未だに行方不明の方も多くおられます。震災で犠牲になられた方々のために黙とうをささげたいと思います」と呼び掛け、最後に全員で犠牲者への黙とうと復興への祈りをささげ、早朝から一日かけたボランティアを終了しました。
ケアを受けた選手の声
10q完走 53歳女性 七尾市在住
「最近、若い時に痛めた膝が走ると痛くなって、今日も完走できるか心配でしたが、テーピングをしてもらったおかげで痛みもひどくならずに完走出来ました。助かりました。ありがとうございました」
10q完走 29歳女性 金沢市在住
「今日は10キロですが、来月はハーフの大会に、その次の月もハーフに出て、最終的には「金沢マラソン」で完走するつもりです。すごくよくみてもらったので金沢マラソンでもスタート前にしてやってほしいくらいです」
10q完走 58歳女性 富山市在住
「走る前にテーピングをしてもらったので、楽に走れました。一年一年無理がきかなくなるので、ほんとに良かったです。ここでテーピングをしてもらわなかったら完走できなかったじゃと思うほど、足がいつもと違っていました。ありがとうございました」
フルマラソン完走 43歳男性 兵庫県在住
「石川県は初めてです。もっと寒いかと思っていたけど、あんまり変わらんなと思っていたら後半の坂道と海からの冷たい風は体に堪えました。あたたかい「お茶」がありがたかった。ふくらはぎをケアしてもらい、なんとか自分で駐車場まで歩いて行けそうです」
フルマラソン完走 28歳男性 金沢市在住
「3月になってから雪が降ったりして、練習不足のまま走りましたが、やっぱり後半失速してしまい目標タイムには届きませんでした。5年前初めてここで走った時は雪が降ったのでそれに比べれば今年はよかったかな。すごく丁寧にケアしてもらったし、完走できたので満足して帰れます」
平成28年3月13日(日)、七尾市で「能登和倉万葉の里マラソン2016」が開催されました。今年も大会本部からの要請を受け、「サポート接骨石川・赤十字奉仕団」に地元能登支部や各支部より37名の会員がボランティアでケアサポートを行いました。
毎回心配されるのが当日の天候です。 暖冬と予報されていたこの冬も能登地区では久々に気合の入った大雪となり,七尾市の隣の輪島市では40年ぶりに60センチの積雪になるなど、予測通りにはいきません。当日は、早朝こそ氷点下だったものの、徐々に気温が上昇しフルマラソンがスタートする午前10時には、日も射して気温も上昇し、まずまずのマラソン日和となりました。
「能登和倉万葉の里マラソン」のケアサポートの特徴のひとつに、始まりが非常に早い事が挙げられます。これはスタート地点とケアブースがすぐ近くのため、練習やウォーミングアップの前にケアを受けに来るランナーが多いためで、ケアブースが設営された和倉観光会館2階ホールには、朝の7時前に受付に何人ものランナーが並び、ただちにブースに入ってもらいテーピング、ストレッチなどのコンディショニングを行いました。今年はスポーツトレーナーの経験が豊富な会員の声を参考にして、テーピング用のテープを新しいものに変更し、よりランナーの希望に答えられる様にしました。早めに始まったケアサポートも、すぐに14台のベッドが一杯になったため、廊下の通路の奥にシートをベッド代わりに敷いて全員で対応しました。途中、七尾市の広報課のカメラマンが取材に来て、注文通りにポーズをとったりしながら、10時のフルマラソンのスタート前には200人以上のケアを行いました。それでも過去最高だった去年より少なく、あとで交代に休憩をとる事にして、手の空いている人から届いたお弁当で昼食にしたのですが、その後この判断が正解だったことが判明します。
12時を過ぎると10キロを走ったランナーが順番に入ってきます。ここまでは例年通りでしたが、 今年はなぜかその流れが途切れません。休憩の時間も取れません。さらに午後2時を過ぎるとフルマラソンを完走した選手が次々とブースを訪れます。その数がいつもより多いのです。意外にも「金沢マラソン」の影響でした。この大会の倍以上のランナーが参加する「金沢マラソン」で、石川県のマラソン大会の話題が上がり、そこで「能登和倉万葉の里マラソン」のケアブースの評判が広がり、和倉を走るのなら行ったほうがいいという口コミが広がったようです。
今年で8回目を迎えたケアサポートでは、冷たい風で低体温症状が出たランナーには、準備しておいた「湯たんぽ」をあてて毛布で全身をつつむ。一階で動けなくなったランナーがいると聞けばすぐに3人のグループで駆けつけるなど、これまでの経験が随所に生かされ、全員一丸となってケアサポートにあたりました。その結果、今年のケアブースでは、昨年記録した602名をさらに上回り、一日でなんと過去最高の617名のランナーにケアを行うことが出来ました。サポートを受けた選手はもちろん、主催者や関係者、関係団体の皆さんからもたくさんの感謝の言葉をいただき、本会のケアサポートが喜ばれていることを実感できました。これからも「金沢マラソン」と共に、石川県のマラソン大会を盛り上げるためのお手伝いをして行きたいと思います。
ケアを受けた選手の声
(10q完走 36歳女性 金沢市在住)
「今まで走ったら痛くなって当たり前だと思って帰っていたのですが、きょうケアをしてもらって痛みが楽になって本当にびっくりしました。助かりました。次も必ず来ます」
(10q完走 25歳女性 津幡市在住)
「去年「金沢マラソン」で完走できなかったので、一から始めるつもりで今日は10キロにしました。ここでテーピングをしてもらったので記録もよかったし、練習して「金沢マラソン」で今年こそ完走するつもりです。金沢マラソンでもスタート前にやってほしいです」
(フルマラソン完走 54歳男性 富山県在住)
「石川県のマラソンは初めてです。ゴール横の建物の2階は行ったらいいぞと聞いて、やって来ました。足がもうじき攣りそうでしたが楽に歩けるようになりました。後半のアップダウンと海からの風はきついけど楽しかったです。『金沢マラソン』も走ってみたいですね」
(10q完走 50歳女性 福井市在住)
「走る前に膝にテーピングをしてもらったので、無事に走れました。雪が積もるとどうしても練習が足りなくなるので、ほんとに良かったです。テーピングをしてもらわなかったら、もっと悲惨なことになっていたと思います(笑)」
(フルマラソン完走 44歳男性 金沢市在住)
「今日は4時間を切りたかったので前半無理したのですが、後半失速してしまい、気持ちを切り替え、どうにか完走できました。秋まで鍛えて「金沢マラソン」では、なんとか4時間を切りたいですね。今日は「ま丼」も「ちくわ」も食べれたので、これで満足して温泉に入って帰ります」
(フルマラソン参加 64歳女性 新潟市在住)
「金沢のランニング仲間から和倉の万葉を走るんだったら行ったらいいよと聞いて来ました。今までいくつも大会へ行ったけど、こんなにベッドがズラーと並んで立派なのは初めて見ました。足も腰も丁寧に見てもらったし本当に来てよかった。ありがとうございました」
北陸新幹線が開業し、全国に金沢の盛り上がりが報道された翌日の平成27年3月15日(日)、七尾市和倉温泉周辺で「能登和倉万葉の里マラソン2015」が開催されました。市からの要請を受け、「サポート接骨石川・赤十字奉仕団」として地元能登支部や各支部より35名の会員がボランティアに参加。さらに今年は「北信越柔整専門学校」の教員14名も加わり、合計49名でケアサポート・ボランティアを行いました。
「北信越柔整専門学校」は文部科学省の職業実践専門課程に認定されておりコンプライアンスの観点から企業とのコラボレーションの一環で企業研修を受けることが推奨されているため、このサポート活動を教員研修の場として提供しご協力していただきました。
ケアブースが設営された和倉観光会館2階ホールには、朝7時に早くも選手が受付の前に並んだため、開始予定時間を早めて、テーピング、ストレッチなどのコンディショニングを行いました。
ブースをおとずれる選手は時間と共に、どんどん増え、フルマラソンがスタートする午前10時前には250名を超えるペースとなり、13台のベッドと廊下や床にひかれたベッド代わりの5枚のシートは常にフル稼働の状態となりました。毎年、気になる天候も、早朝は零度だった気温が徐々に上がりフルマラソンがスタートする午前10時には、3月のこの時期にはめずらしい風もなく暖かな晴天となりました。こんな天気は2009年の第一回大会以来で、いつも強風と寒さに悩まされる「能登和倉万葉の里マラソン」にとって本当に久々の、絶好のコンデションとなりました。
午後2時を過ぎるとフルマラソンを完走した選手が次々とブースを訪れます。走ってきた選手達が汗をかいた体を冷やさないよう部屋の温度を高く設定しているため会員達は汗だくになりながらケアを行いましたが、ケアブースはすぐに一杯になり、部屋の中はもちろん、受付にも順番待ちの長い列ができてしまいました。そこで椅子に座ったままアイシングを行い、膝や足首など椅子に座ったままでもケアの出来る選手には、そのままの姿勢でテーピング、ストレッチを行うなどブースの外も活用し、全員一丸となってケアサポートにあたりました。
7年ぶりの好天に恵まれた今年のフルマラソンの部には4700名と定員をオーバーする参加希望がありました。第一回大会では2042名の参加でしたから7年間で倍以上の人気となっています。そして今年のケアブースには、ついに600名の壁を突破して、過去最高の602名の選手が訪れました。サポートを受けた選手はもちろん、後片付けの間も主催者や関係者、関係団体の皆さんからもたくさんの感謝の言葉をいただき、本会のケアサポートがこの大会で喜ばれていることを実感できました。これからも「金沢マラソン」と共に、石川県のマラソン大会を盛り上げるためのお手伝いをして行きたいと思います。
ケアを受けた選手の声
10q完走 27歳男性 七尾市在住
「一昨日まで荒れて寒かったので練習が足りずぶっつけ本番で走りました。7キロで膝がものすごく痛くなって歩いてしまい、2階へ上がるのもしんどかったですが、今は大丈夫です。助かりました。もっと痩せなきゃだめですよね。」
10q完走 29歳女性 金沢市在住
「すっきりしました。すごく楽になりました。今日は10キロでしたが、練習して金沢マラソンではフルを走るつもりなので、金沢マラソンでもやってほしいです。」
フルマラソン完走 31歳男性 東京都在住 「一番列車には乗れませんでしたが、きのう新幹線で来ました。金沢駅がなんかすごかったですよ。レースは2回目です。坂が多いのは大変ですけど、今日は景色もきれいで、とてもいいコースだと思います。」
10q完走 26歳女性 福井市在住
「グループでフルマラソンを走る友達と一緒にマイクロバスで今朝来ました。朝は寒かったけど走っている時は暑いぐらいでした。ここは初めてですけど立派な宿がいっぱいあったので、今度はゆっくり温泉に来たいです。」
フルマラソン完走 46歳男性 羽咋市在住
「2週間前にウルトラマラソンを走ったので、膝がすこし心配でテーピングとストレッチをしてもらいました。ここのレースは3年ぶりです。前回もここでテーピングをしてもらいました。今日はタイムを気にせず、調整のつもりで完走できました。ありがとうございました。」
フルマラソン参加 76歳女性 金沢市在住 「今日は天気もよくて調子よかったんだけど、38キロのチェックポイントでつかまっちゃって完走できなくて残念だったわ。ここでみてもらったら安心して帰れるしいいわね。金沢マラソンにも出るつもりだから、今度はちゃんと完走したいわね。」
3月23日(日)“ 能登和倉万葉の里 マラソン2014”が七尾市和倉温泉周辺で開催され、日本陸連公認コースのフルマラソンをはじめ10部門に過去最多の8,529人がエントリーをし、この大会のケア・サポートを本会のサポート接骨石川・赤十字奉仕団が行った。 前日22日(土)午後より、サポート活動のブースとなる和倉温泉観光会館で有志による準備・設営を行い、18:00から七尾市大会組織委員会主催の「能登和倉万葉の里2014交流会」が本年度初の試みとして開催され、大会長不嶋豊和市長をはじめとする主催者、協賛企業、ボランティア団体が参加し本会から堂本義邦総務部長が参加し各代表者の方々と交流を深めた。 大会当日23日(日)は、本会会員34名とIST、業者の協力も得て総勢40名のスタッフとなった。サポート活動は、朝7:00から開始し終了する16:30までには583名の選手がブースを利用し、ストレッチやテーピングの処置などを受けた。午前中は気温も低くかったが、好天に恵まれ懸念された低体温症の症状を呈する選手はほとんどみられず、その対応に追われることもなかったためよりスムーズで安定したサポートが出来た。 2015年には北陸新幹線開業に合わせて「金沢マラソン」の開催が決定しており、本会からもサポート活動が予定されています。
平成25年3月10日(日)、「能登和倉万葉の里マラソン2013」が七尾市和倉温泉周辺で開催され、日本陸連公認コースのフルマラソンをはじめ10部門に38都道府県から過去最多の7,636人がエントリーしました。今年も七尾市からの本会のサポート接骨石川・赤十字奉仕団が要請を受け、地元能登支部や各支部より40名の会員が参加しケアサポート・ボランティアを行いました。
今年で第5回目を迎えるこの大会は、年ごとに天候がまるで違い、厳しい気象条件の中を力走する選手に必要なケアもさまざまです。 第1回大会は初夏のような晴天で高温による脱水症状。第2回大会は冬に逆戻りしたかのような雪の中で低体温症状。第3回大会は春の嵐のような強風となり筋肉疲労と痙攣。第4回目は午前の晴天が午後に急激に冷たい風雪に変わり脱水症状と低体温症状の両方でした。
今年の北陸地方は、雪は少ないものの例年以上に寒さの厳しい冬でしたので、低体温症状への対応に力を入れました。七尾市に2台の電源機を用意してもらい、充分な電力を確保した上で協力業者から昨年、選手に喜ばれたスチーム温熱器を5台も借り、さらに40個のミニ湯たんぽと全身を包む毛布を用意して低体温症状の選手の対応に備えました。同時に脱水症状が出る場合も考慮し充分な氷やスポーツドリンクも準備しました。
ケア・ブースが設営された和倉観光会館2階ホールには、朝7時には早くも選手が訪れ、スタート前のテーピング、ストレッチなどのコンディショニングを次々に行いました。
今年から赤十字奉仕団としてサポート活動用に日本赤十字の赤いポロシャツを揃えました。また初めて女性会員が2名参加し、受付とケアを担当しました。赤い赤十字のポロシャツの似合う、笑顔の受付と丁寧なケアはとても好評で「なんか今年は違うね。華やかだねぇ」と常連さんの選手にも声を掛けてもらいました。
気になる天候は、気温が徐々に下がりフルマラソンがスタートする10時には、強く冷たい風にあられまで降る最悪の状況となりました。11時スタートの10キロレースでも寒さと風は変わらず選手の体調が心配されました。そこで例年はイベント会場へ交代で食べに行っていた牡蠣鍋も後回しにし、お昼は全員お弁当だけを食べてケア・ブースで待機することにしました。 しかし、雨や冷たい風も徐所におさまり、午後になると明るい日差しが差し込むようになりました。またレース中に気温が急激に下がり対応ができなかった昨年とは違い、今年はスタート前からしっかりと防寒対策をとった選手が多く、心配された低体温症状はわずかの選手だけだったのが幸いでした。
時間の経過と共にフルマラソンを完走した選手が次々とブースを訪れます。寒風の中を走ってきた選手たちのために、部屋の温度をできるだけ高くして会員は汗だくになりながらケアを行いましたが、ケア・ブースは一杯になり、部屋の中はもちろん、受付にも順番待ちの長い列ができてしまいました。そこで今年大きく空いていた廊下のスペースを利用して、シートを並べテーピング、ストレッチなどを行い、椅子に座ったまま膝や足首などのケアを行うなどブースの外も活用し、低体温症状で階段を上れず会員に背負われてきた選手には、会員と一緒に協力業者の方々も温熱器を操作するなど、全員でケア・サポートにあたりました。
今年はフルマラソンの選手が一番多く291人、10キロの選手が185人、親子ペアやウォークなどの参加者が34人と合計で過去最高の510人にケアを行いました。サポートを受けた選手はもちろん、主催者や関係者、関係団体の皆さんからもたくさんの感謝の言葉をいただきました。
午前中には昨年も大会に参加した女性が訪れ、「レース中、寒さで体が動かなくなり、知った人もいない土地でどうしょうと途方に暮れましたが、ここでケアしていただき、家まで無事に帰れました。皆さんに感謝の気持ちを伝えたかったので、今年もこの大会に来ました」とお礼を言い名古屋のお菓子を置いていかれました。その心遣いが大変にうれしく我々にも大きな励みになりましたし、また「おもてなしの心」で選手を迎える「能登和倉万葉の里マラソン」に本会のケア・サポートも役立っていることを実感することができました。
最後は堂本能登支部長が「今日は朝早くから本当にご苦労様でした。今年も選手の皆さんに喜んでもらえるケア・サポートができました。ありがとうございます」と締めの挨拶をして無事ボランティアを終了しました。
◇ ケアを受けた選手の声
◇フルマラソン完走 31歳男性 東京都在住
「今までいくつも大会にエントリーしましたが、無料でここまでケアをしてもらったのは初めてです。レース中は寒い中を地元の方々にも応援してもらい元気が出ました。天気が良ければ本当にいい大会ですがこればかりは仕方ないですね」
◇10q完走 29歳女性 岐阜県在住
「仕事が忙しくて練習ができず、今日はぶっつけ本番となりましたが、朝ここでテーピングをしてもらい、おかげで完走できました」
◇フルマラソン完走 25歳男性 東京都在住
「2回目です。スタートの天候はひどかったけど、後半は晴れたし追い風あって去年に比べれば天国みたいなものでした。能登マ丼もおいしかったしケアしてもらって牡蠣食べて帰ります」
◇10q完走 26歳女性 白山市在住
「フルマラソンで走る友達と一緒に参加しました。寒くて大変だったけど道からのおばあちゃんたちの応援のおかげで何とか完走できました。でもおばあちゃんたちが風邪ひかないか心配です」
◇フルマラソン完走 52歳男性 金沢市在住
「昨年に続いて2回目です。前回は動けなくなってここで助けてもらったので、今年は寒さ対策もバッチリで、おまけに後半は晴れてくれたのでしっかりリベンジできました。せっかく和倉まで来たので温泉に入って帰ります。ありがとうございました」
◇フルマラソン完走 22歳女性 沖縄県在住
「沖縄のフルマラソンは何度か走りましたが、ここはとにかく寒くてびっくりしました。でもケアをしてもらい、皆さんに親切にしてもらってとてもいい大会でした。時間がなくて走るためだけに来たので、次は能登観光に来てみたいです」
3月11日(日)“ 能登和倉万葉の里 マラソン2012”が七尾市和倉温泉周辺で行われ、日本陸連公認コースのフルマラソンをはじめ10部門に38都道府県から7,547名がエントリーしました。
今年も七尾市からのケアサポートの要請を受け、社団法人石川県柔道整復師会のサポート接骨石川・赤十字奉仕団がケアサポート・ボランティアを行いました。
前日10日(土)午後より、サポート活動のブースとなる和倉温泉観光会館で有志による準備を行いました。大会当日11日(日)は、本会会員34名と北信越柔整専門学校から、碓井校長はじめ講師、業者の協力も得て総勢45名のスタッフとなりました。 リピーターの選手が多いと言われるこの大会で、初回からずっとケアサポートを行っている当会の事はよく知られており、ブースが設営された和倉観光会館2階ホールには、朝7時には早くも選手が訪れ、次々とテーピング、ストレッチなどのコンディショニングを行いました。
心配された天候もフルマラソンがスタートする10時頃には、快晴となり気温も10度まで上がって絶好のコンデションとなりました。スタート前に集中したサポートを受ける選手達も、各部門のスタート後はすっかり途切れて、お昼は交代で主催者の用意した牡蠣鍋を食べに行き「最近のランナーはオシャレだね。」「今年もキレイな人が多いね。」などと余裕の会話を交わしていましたが。
午後になると、快晴だった空に突然暗い雲が現れ、強い風と大粒の雨となり、温度も急激に零度まで下がって、雨はそのまま雪に変わってしまったのです。強い風と雪は瞬く間に、選手の体力と体温を奪ってしまいました。
最初にゴール前の救護所から、全身のふるえで動けなくなった選手が担架に乗せられて運ばれたのを皮切りに、続けざまに低体温症の選手が運び込まれました。さらに時間がたつと階段の途中で歩けなくなった人や自力でケアブースまで来たものの、両足がつって動けなくなる選手などが続出し、たちまちベッドは一杯となり、外にはケアを受けに来た選手が長い列をつくってしまいました。「なんか野戦病院みたいになってきたぞ。」という声が出るほどの状態となりました。
そこで、その場でチームに分け、低体温症の選手には何人かの会員が付き、濡れた服など身に着けているものを着替えさせ、バスタオルで全身を覆いスチーム温熱器で体を温めるなどのケアを行い、自分で歩ける選手には、廊下にシートを並べブースの外でテーピング、ストレッチなどを行いました。
ゴール前の救護所から選手が担架で運ばれ医接連携で救護にあたる会員 会員だけでなく協力業者の方々も、一緒になって選手を運び温熱器を操作し、更には救護班のドクターもブースを訪れ、搬送された選手の脈拍や心拍を診たりと、その場にいた全員が一丸となってケアにあたり、この大変な状態を乗り超えました。
一日が終わってみればトレーナーブースには過去最高の483名の選手が訪れ、サポートを受けた選手はもちろん、主催者や関係者、関係団体の皆さんからもたくさんの感謝の言葉をいただきました。
最後に、ちょうど1年前の東日本大震災で犠牲になられた方々に全員で黙祷を捧げ、被災地の復興を祈りボランティアを終了しました。
ケアを受けた選手の声
10q完走 29歳女性 大阪府在住
「介護の仕事をしていて練習ができず、ぶっつけ本番となりましたが、テーピングをしてもらい、おかげで完走できました。うれしかったです」
フルマラソン 58歳男性 東京都在住
「前半の景色はよかったけど、寒さで足が動かなくなって36キロでリタイヤしました。自分で帰れるか心配でしたがケアしてもらったおかげで、なんとか歩いて帰れそうです」
フルマラソン 23歳女性 茨城県在住
「私の家は大丈夫でしたが、余震はずっと続いています。去年キャンセルしたので、今年は来れてよかったです。完走できなかったけど。こちらの皆さんには本当に良くしていただきました。ありがとうございました」
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