平成25年3月17日(日)、石川県地場産業振興センターにて「きんさんが長生きした健康長寿プログラム-クノンボールで楽しく挑戦し元気になろう-」と題した講演会が、柔道整復師の久野信彦先生を招いて開催された。
久野先生は国民的な人気者だった双子の姉妹「きんさん・ぎんさん」の姉「成田きんさん」の歩行トレーニングを行い、一時歩くことが出来なかった「きんさん」を3ヶ月で自立歩行ができるようにしたことでテレビ・新聞などで広く知られている。
当時は高齢者の筋力トレーニングはタブーであった。高齢者の筋繊維は扱い方をまちがえると裂けて修復ができなくなるリスクが大きいためであったが、久野先生は新たに筋繊維を作っていく方法で大きな成果を挙げており、普段の「文化講演会」よりも高齢者の方々が多く参加し、約130名の聴衆で会場は満席となった。
久野先生の温和な話し方で始まった講演では、NHK・民放局・あるいは御自身で撮影した記録映像がふんだんに使用された。画面に映る「きんさん」の懐かしい笑顔に会場が和み、久野先生の「きんさんは107歳まで寝込むことなく自立歩行をしました」という言葉に会場からは驚嘆の声があがった。
そして高齢者の筋肉強化トレーニングとして考案された「クノンボール」が紹介され、参加者全員で実際に「クノンボール運動」を体験した。
「永く続けるためには楽しんでする。難しいことはしない。無理をしない。そして目標を持つことが大切です。若い人にできるだけ世話にならず、自分のことは自分でやれる様な身体を維持するためには、いつトレーニングを始めても遅くなく、本人が日常生活を取り戻したいと意識し続ける事で必ず効果が出ます」と言う久野先生の言葉に大きくうなづく姿が会場のあちらこちらで見られた。
講演の参加者からは「クノンボール、簡単で楽しんでやれそうですね」、「施設で介護の仕事をしていますが、今日のお話は大変参考になりました」「今日からやってみるわ。いい話ありがとね」などたくさんの言葉をいただき、大好評の講演会は無事終了しました。
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